いびき・睡眠時無呼吸症候群とは?
いびきとは、眠っている時に舌や咽喉頭の筋肉の緊張がとれて、空気の通り道が狭くなって大きな音が発生するものをいいます。お酒を飲むと強くなります。
いびきは一緒に寝ている人に非常に迷惑ですが、ご自身にとっても不利益になることがあります。
子供の場合は成長障害がでるなど、大きなマイナス面があります。
いびき・睡眠時無呼吸症候群とは?
そして大きないびきをかく人の多くに、睡眠時の無呼吸がみられます。
病的なものを『睡眠時無呼吸症候群』といいます。
睡眠時無呼吸症候群は将来的に高血圧、心筋梗塞、脳卒中や糖尿病を引き起こす可能性を大きくします。
- 代表的な症状
- ・昼間の眠気や居眠り
・睡眠中に何度も目が覚める
・寝起きが悪い
・いくら眠っても眠い
・記憶力、集中力の低下※太っていたり、顎が小さかったり首が短くて太い人は要注意です。
診断方法
いびきの原因となる狭窄部位を視診や内視鏡を使って診察します。
睡眠時の無呼吸の可能性があったり、昼間の眠気などの症状があるときは、睡眠中の無呼吸の程度を検査します。
睡眠時無呼吸症候群には脳の障害によるものと、上気道の閉塞によるものがあります。
その鑑別には入院して行なう『ポリソムノグラフィー』という検査が必要ですが、一般に大きないびきを伴って起こる睡眠時無呼吸は(上気道)の閉塞型睡眠時無呼吸症候群と考えられますので、当院で行なっているご家庭で検査できるアプノモニターという簡易型の検査で診断が可能です。
この検査で睡眠中1時間に起こる10秒以上の呼吸停止の平均回数を計測します。
この回数を『無呼吸指数』と言い5回以上の方が『睡眠時無呼吸症候群』と診断されます。
またその回数にて軽症から重症まで症状の程度を分類します。
治療方法
いびきや閉塞型睡眠時無呼吸の軽症の場合は、診断時に閉塞部位が特定されて、保存的に治療が可能な場合はそれを行います。
また、減量や睡眠中の体位の工夫など、生活習慣の改善の指導を行ないます。
中程度以上なら、それに加えて状況により積極的な治療を考慮します。
治療は内科的なものと外科的なものがあります。
小児の睡眠時無呼吸症候群は扁桃肥大が原因のことが多く、成人でもそれが原因であったり、軟口蓋の形が悪く狭窄の原因となっている場合には外科的治療を考慮し適切な病院をご紹介いたします。
以外の場合は内科的治療として、睡眠中に鼻にマスク着けて空気を送り込み、気道に陽圧をかけ上気道の閉塞を防ぐ『CPAP(シーパップ)療法』が第一選択となります。
これがうまくいかない時にはマウスピースを歯科にての作製をお勧めします。
その他、ご不明な点や質問があれば、お気軽にご相談下さい。